2021.01.09
社会人が英会話の学習を始める際に知っておくべきこと
社会人が英会話を学習するときに知っておくべきこと、特別に注意することはあるのでしょうか?
社会人は日中働いているため、自由に使える時間はあまりありません。
そんな社会人が英会話の学習を始めるときに知っておいたほうが良い知識をご紹介します。
社会人がこれから英会話を学ぶのは遅い?
社会人になってから英会話を学ぶのは手遅れなのでしょうか?
結論から言うと全っくもって、遅いと言うことはありません。
ただ、無限に時間のあった学生時代とは違い、学ぶために使う時間が限られています。
学ぶことが仕事であった学生時代は、一日の大半を勉強することに使えますが、社会人になると一日に大半を仕事に費やし、余った時間で勉強することになるのです。
そのため、想像以上に体力と気力を必要とします。
また、学生時代と比べると、勉強することに慣れていないので、記憶力も低下してる可能性もあります。
そのため、効率良く、無駄のない最短の方法で学習していくことがとても大切です。
やみくもに学習していくだけではなく、自分の学習しやすい時間帯や方法を把握し、計画的に勉強していくことが必要になります。
社会人が英会話を習得するまでに必要な学習時間
英会話をやってみようと思ったとき、習得するまでにどの位の時間が必要か、考えたことはありますか?
自分が英会話を習得する時間を算出することで学習計画が立てやすくなり、費用の目安にもなります。
英会話習得までには2,200時間の勉強時間が必要
日本人が英会話を習得するまでには必要な時間は2200時間と言われています。
その理由は FSI(The Foreign Service Institute:外務職員局)の調査に基づいた仮説があるためです。
FSIとは米国国務省の機関のことを指します。
この機関の調査では英語が外がネイティブの人が外国語を学ぶ場合の習得するまでを時間を言語別に分けた調査データです。
各言語が時間別にカテゴリー1から3に分けられています。
以下は主な言語を抽出して分類した簡単な表です。
カテゴリー | 習得までの時間 | 主な言語 |
1 | 600時間 | フランス語、スペイン語 |
2 | 1100時間 | ヒンディー語、ネパール語、スロバキア語 |
3 | 2200時間 | 日本語、韓国語、中国語 |
カテゴリー1にはフランス語やスペイン語があります。
アルファベットを使用していて、発音も英語に近い言語です。
アメリカでは国内にフランス語やスペイン語を話す人もたくさんいるため、珍しい言語ではなく、聞いたことがある言語だなと言う感覚になります。
カテゴリー2はヒンドゥー語やネパール語、スロバキア語など、文法が一緒であったり、第二言語が英語である国で使われている言語です。
その中で日本語は一番難易度の高いカテゴリー3に属しています。
カテゴリー3は他にも韓国語や中国語など、アジアの言語が分類されているのが特徴です。
中国語以外は、使用する人口が少なかったり、使う地域が限られています。
また、文字もアルファベットとは大きく異なり、覚えるのが難しい書体を使用しています。
カテゴリー3は言語習得までに2,200時間を必要としているのです。
そこから仮説を立てると私達日本人が英語を習得するのにも同じく2,200時間が必要になるということになります。
スキマ時間を使えば1年で習得も可能
私達は中学校から大学卒業までに英語の授業を受けています。
中学、高校の英語の授業では約800時間、大学受験と大学の授業を合わせると約500時間ほどの授業を受けてるのです。
個人差はありますが、約1000時間ほどはすでに勉強しているということになります。
英会話習得までの時間は残り1200時間ほどになるということです。
1年で英会話を習得したい場合は1日3時間半。
2年で英会話を習得したい場合は1時間45分の勉強をすれば良いという計算になります。
仕事をしながらだと、一度に時間を取るのは難しいですが、
- 朝起きてから会社に行くまで
- 行き帰りの通勤時間
- お昼休みの空き時間
- 自宅に着き、就寝までの時間
これらの時間を細かく区切り、スキマ時間を上手く活用して勉強すれば、達成できそうですよね。
短時間で学習した方が効率的
精神科医、樺沢紫苑先生の提唱する「15・45・90分の法則」というものがあります。
人間が集中できる時間は45分と90分でそれ以上は集中できない。
深く集中できる時間は15分という内容のものです。
学校の授業は45分、大学の授業は90分、サッカーの試合も90分。
同時通訳の一人の担当時間は15分ほどの短い時間で区切られますよね。
この法則について樺沢先生はYou Tubeや書籍などで紹介しています。
出典: 15-45-90の法則 集中力持続時間の秘密 【精神科医・樺沢紫苑】
このことから、学習する時間を短い時間にした方が効率が良くなると言えます。
- 通勤で電車に乗っている時間やお昼休みの余った15分間に単語を覚える
- 朝起きてからの45分間に英語のニュースなどで音声を聞く
- 夜家に居るときの90分間に書籍で文法の勉強をする
など、時間を効率的に使うと上手く学習できそうですよね。
朝起きたすぐは机に向かうルーティンを作り勉強するのはとてもおすすめです。
脳がすっきりしていて、記憶力も上がっています。
勉強するうちに脳も頭も目覚めてきて、会社へ行く準備もスムーズになります。
忙しい社会人でも英会話の学習を継続させる方法
会社に勤めていると思った以上に自分の自由な時間はありませんよね。
家に帰ったあとは一日の疲れがどっと身体にのしかかります。
家事や育児がある人は家に帰っても更にやることがあり、学習どころではあません。
そんな忙しい社会人が英会話を続けるには
- 学習の習慣化
- 目標を立ててモチベーションを保つ
この2つが大きなポイントになります。
詳しく見ていきましょう。
継続させる方法①:学習の習慣化
例えば、空いた時間に学習する、休みの日に学習するという決め方をするとなかなか時間を作ることができません。
「平日は何時に起きて単語学習をする。」
「週末の何時から何時までは読解の勉強をする。」
など、時間と内容を具体的に決めておくことが大切です。
時間や内容が決まっていないと、
「ああ勉強しようかな。あとでにしようかな」
「今日は何の勉強をしようかな」
など、考えて選択、決定する作業が増えてしまいます。
仕事で疲れてる時に家で勉強したくないのは普通です。
毎日、その気ちに打ち勝って勉強し続けるのは難しいでしょう。
しかし、時間や内容を決めておき、生活の中でやらなければいけないことに組み込んでしまえば、気持ちとは関係なく身体が覚えて動けるようになります。
具体的な計画を立てて学習を続けることで習慣化され、無理なく英会話の学習を継続できるのです。
継続させる方法②:目標を立ててモチベーションを保つ
次に大切なのは、モチベーションを保つことです。
モチベーションを保ち続けるのに必要なことは目標を立てることです。
目標を立てるときのポイントは学習の習慣化と同様に、時間と内容を具体化すること。
例えば
- ◯月◯日までのTOEICで何点以上とる。そのためにこの問題集を終わらせてから受講する
- ◯月◯日までにこの書籍を勉強し終える
- ◯月◯日までに英単語を何個覚える
など、自分ややるべきことと、期間を決めます。
その目標が達成できたら自分にご褒美をあげるのもおすすめです。
美味しいものを食べたり、欲しいものを買ったりと、自分がテンションが上がるものをあげてもいいという風にしてあげると、それに向かって頑張ることができます。
他には、一緒に勉強する仲間を作るのも有効な方法です。
ランゲージエクスチェンジ(語学交換)の相手を作ったり、語学系のオンラインコミュニティに加入するのが良いでしょう。
また、自分が英会話を習得したら、どのような将来が待っているのかイメージするのもおすすめな方法です。
- 海外の取引先と熱く交渉している自分
- 上司や同僚の通訳をしている自分
- 海外で有意義に生活している自分
詳細にイメージするとワクワクしてモチベーションを保つことができます。
短期間で英会話を習得する為に必要なこと
社会人が短時間で英会話を習得するためには、無駄がなく、効率的に勉強することが必要です。
そのためには
①自分の現状を把握する
②まずは基礎を固める
どんな人でも、この2つは必ず行ないましょう。
その上で
③同じ教材を繰り返し学習する
④自分に合った方法で学習する
という順番で学習します。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
社会人の英会話習得で必要なこと①:自分の現状を把握する
自分の現状を把握するということは、どのような学習から始めるかということに繋がるのでとても大切です。
- 自分が英会話学習を行える時間
- 自分の英会話のレベル
中でもこの2つについて把握する必要があるので詳しく見ていきましょう。
自分が英会話学習を行える時間を把握
先の項目で1日に必要な学習時間をお伝えしました。
現在の生活の中で学習時間に当てられるほどの自由時間はありますか?
例えば、1年間で英会話を習得したい場合、一日3時間半の学習時間が必要です。
朝と夜に1時間、スキマ時間を何回かに区切り、それぞれ1時間ずつ確保した場合、30分足りないので、この分は週末にまとめて行うやり方も良いでしょう。
その場合、週末はいつもの3時間半+平日の足りない分の合計2時間半。
合計 6時間を学習時間として確保する必要がある
この学習時間をとれない場合は、1年で英会話を習得するのは難しいので、習得期間を伸ばすことが必要です。
このような方法で自分が使える時間を具体的に抽出してみましょう。
自分の英会話のレベルを知る
自分は今、どの程度の英語の知識があるのか知ることもとても大切です。
一番手軽なのはTOEICを受けてみることです。
ただ、まったく英会話学習をしていなかった人がいきなりTOEICを受けると、ほどんどの問題が解けず正確なレベルがわからないこともあります。
TOEICを受けてみることの他に、中学英語が理解できているか、高校英語が理解できているかに分けてそれぞれ確認してみると良いでしょう。
それぞれの書籍の内容を理解できるかどうか簡単に読んでみて確認する方法もおすすめです。
社会人の英会話習得で必要なこと②:まずは基礎を固める
自分の現状を知ることができたら、次は英会話の基礎を固めていきます。
基礎学習の項目別に紹介していきます。
単語学習
英会話の基礎と言われて、一番最初に思い浮かぶのは「単語学習」ですよね。
単語力がないとその先の学習に進めないと言っても過言ではありません。
単語学習に特化した書籍を一冊買っておくと良いでしょう。
中学英語、高校英語の復習
中学・高校生向けの書籍で復習するのも良いですが、久しぶりに英語に触れる大人向けにポイントをまとめたものが多く出版されているので、このタイプものを買うと効率良く学習できます。
中学・高校の英語で特に意識してほしいのは、単語ももちろんですが、文法です。
英会話の学習を本格的に始めると文法の学習よりも会話をできるようになるための学習が多くなります。
前もって文法を頭に入れておくことが、スムーズにスピーキング能力を向上させる近道です。
社会人の英会話習得で必要なこと③:同じ教材を繰り返す
基礎学習を行うために購入した書籍は一度だけではなく、何回も繰り返し読み込むことで内容を覚えていきます。
一度読んで、例題を解くことで理解はできますが、記憶すること難しいです。
最後まで学習し終えたら、また最初に戻って繰り返し学習しましょう。
一つの教材は2〜3回繰り返し行うことを目安にしてみてください。
社会人の英会話習得で必要なこと④:目的にあった学習をする
英会話を習得する目的はありますか?
例えば、わかりやすい例として、
- 海外旅行で自由に会話がしたい
- 留学したいと思っている
- 仕事で英会話が必要になった
などの理由があります。
この場合、3つは全て学習する内容が異なります。
海外旅行で自由に会話がしたい
この場合は、入国や出国時に空港で使う英語、ホテルやお店で従業員の人と会話するための英語など、主にスピーキングを中心に英会話を学習する必要があります。
そこまで難しい英会話ではなく意思疎通ができる程度で十分でしょう。
留学したいと思っている
この場合は海外で生活するために必要な日常会話は最低限、習得する必要があります。
それに加え、留学先の授業について行ける程度のリスニング能力やライティング能力も必要なため、満遍なく学習することも必要です。
入学テストなどがある場合は合格できるような試験対策も必要になります。
仕事で英会話が必要になった
仕事で英語が必要になった場合、シチュエーションにもよりますが、ビジネス英語を習得する必要があり、普通の日常会話よりも更にレベルを高めるための学習が必要です。
メールのやり取りを英語ですることがあるならば、英語でのメールの書き方なども学習する必要があります。
このように、目的により、学習する内容は大きく変わってきます。
あなたが英会話を習得したい目的は決まっていますか?
はっきり決まっていないまま、学習を始めるとモチベーションが続かなかったり、遠回りした学習を行ってしまう可能性があります。
よく考えて、あなたの目的にあった学習を行いましょう。
英会話習得でNGな勉強法
社会人の英会話の学習はいかに無駄な時間を省き、効率良く行うか、最短距離で習得できるかがポイントです。
そんな中で実践していただきたくないNGな勉強方法があります。
- 英語の基礎無いのに聞き流し
- 始めから海外留学
- 英会話スクールに通うだけ
どれもついやってしまいそうなものばかりですが、大切な時間を無駄にしてしまいます。
一つずつ細かくみていきましょう。
NGな学習法①:英語の基礎が無いのに聞き流し
時間を効率よく使うためによく紹介されている英語の聞き流し。
移動中や家事の合間など、耳が空いているときに英語を流すと効果的と言われています。
きちんとした方法で行えば効果はありますが、単純に聞き流すだけでは意味がありません。
効果的に行うには、 自分の聞き取れる英語や学習した内容を聞き流す必要があります。
具体的には、
- 読解問題で出てきた文章を聞き流す
- 内容と意味を文章で確認し、その内容を聞き流す
- 単語練習したあとにその単語を聞き流す
などがあります。
意味や内容を理解できない英語を聞き流すだけでは効果がありませんので注意してくださいね。
NGな学習法②:初めから海外留学
初めから海外留学というのは、事前学習を行わずに海外留学をスタートさせてしまうことを指します。
日本は島国のため、日本に住む大多数の人が日本語だけで生活をしています。
そのため、自ら進んで行動しないと日常生活の中で英語を聞き、使う機会はありません。
このことが日本人が英語を習得するまでに時間がかかってしまうひとつの原因でもあります。
海外留学は日常的に英語を聞き、使う環境をお金を払い、自分のものにするということに等しいでしょう。
このとき、ただ海外に行くだけではもちろん英会話は習得できません。
海外留学で主に習得できるのはスピーキング力とリスニング力です。
英語圏では街にでれば嫌でも英語が聞こえてきます。
買い物をしたり、現地で友達をつくろうとすると英語を使わざるを得なくなります。
それによりスピーキングやリスニングは自然に身につきますが、英語の基礎がないと向上することはありません。
事前学習でしっかりとインプット型の勉強をし、海外留学が始まったと同時にそれまでの事前学習の内容をアウトプットするようなイメージがいいでしょう。
NGな学習法③:英会話スクールに通うだけ
英会話スクールに通うだけというNGな学習方法は一番やってしまいがちな学習です。
社会人というのは自由な時間が本当に限られています。
その中で英会話スクールに行くと決め、通い初めただけでも、十分に行動を起こせています。
せっかくお金を払い、英会話スクールに通うなら意味のあるものにしたいですよね。
そんな中、ただ通うだけでは英会話は上達しません。
授業の内容を覚えて、自分のものにする必要があります。
そのためには毎回の予習復習を欠かさずに行うことが大切です。
そして授業は積極的に参加し、わからないところは質問して、解決していく必要があります。
英会話を身に付けるには学習手順がある
英会話を身につける学習方法で近道になるのは、正しい順番で学習を行う必要があります。
学習手順①:まずは単語を覚える
まずは地道に英単語を覚えていく必要があります。
英会話では単語がわからないと何も意志疎通ができません。
反対に単語だけでもわかれば、ある程度の意志疎通ができると言って良いでしょう。
単語の個数はあなたの目指すレベルによりますが、
- 最低限の英会話を行うレベルでは2,000個
- ビジネスレベルでは3,500個〜10,000個
- ネイティブレベルでは20,000個〜30,000個
が大体の基準になります。
まずは2,000語を目指して、単語を覚えていきましょう。
単語はスキマ時間でも手軽に勉強できる学習の一つです。
毎日個数を決めて覚えてみてくださいね。
学習手順②:文法の基礎を固める
単語学習に慣れたら文法の基礎について学習していきましょう。
単語学習だけでは長時間継続して学習するのが難しいので、単語学習と文法の基礎を並行して学習していくのもおすすめです。
初めは中学英語の文法から復習し、次に高校英語の文法の復習も行います。
その後に、英会話で使う文法やフレーズを学習していきましょう。
中学英語や高校英語の文法だけでも日常的な英会話は網羅することができます。
学習手順③:アウトプット練習
単語学習と文法の基礎が学習できたらその内容をアウトプットしていきます。
留学予定のある人は留学先でアウトプットの練習を兼ねて、英会話を使っていくのがおすすめです。
他のアウトプット方法としては、英会話スクールで使ってみたり、オンラインスクールでネイティブ講師と話してみる方法があります。
語学パートナーを探して練習してみるのも良いでしょう。
会話をする以外にもTOEICなどの試験を受けてみることもアウトプットに含まれます。
学習手順④:発音を習得
英会話で日本人が不得意な項目として発音が挙げられます。
これは英語には日本語にない発音が多いことと、日本語より英語の方が子音の数が多いからと言われています。
それを学習しようとしてもネイティブと接する機会が少ないという点からも来ています。
正しい発音を習得するためにはネイティブの英語をたくさん聞き、実際に発音してみることが重要なため、ネイティブの人と会話する機会を増やして行くことが大切です。
日本語もそうですが、それぞれの単語にはアクセントやイントネーションがあります。
この2つを正しく覚えて発音することで、正しい発音が身に付いていくのです。
学習手順⑤:シャドーイングでリスニング力向上
シャドーイングは流れてくる文章を聞きながら、同時に真似して発音していく学習方法です。
元々は同時通訳者の学習方法として知られていましたが、現在では語学学習者の間でも広がりました。
流れてくる文章を影のように真似していくことからシャドーイングという名前になったと言われています。
耳から英語を聞き、それを自分の口から発音することにより、音と意味を結びつけることができる学習方法です。
それにより、リスニング力の向上に効果的とも言われています。
英会話スクールや学習で使った文章でシャドーイングすることで、アウトプットの練習にも効果的です。
基本的なやり方は、
①音声なしでテキストを読む
②音声を聞き込みアクセントやイントネーションを把握する
③テキストを見ながらシャドーイング
④テキストを見ずに音声だけを聞いてシャドーイング
この一連のやり方であればインプットとアウトプット両方ができるのでおすすめです。
ぜひやってみてくださいね。
英会話スクールに通うという選択肢
独学ではなかなかモチベーションを保つのが難しい。
会社を辞めて海外留学する勇気がない。
そんな場合におすすめなのが、英会話スクールに通うという選択肢。
働きながら英会話の学習をするのは少し大変ですが、独学で学習を続けるよりもモチベーションを保ちやすいです。
一人で解決出来ない問題も講師に詳しく教えてもらえるので、英会話を習得する近道と言えるでしょう。
英会話スクールを選ぶ際にチェックすべきポイント
世の中には規模の大きなスクールから小さなスクールまで、本当にたくさんの英会話スクールがあります。
その中でも自分に合った英会話スクールを選ぶときにはチェックポイントがあります。
チェックポイント①:あなたの目的にあった英会話を学べるか
英会話を学ぶ目的は先の項でお伝えした通り、人それぞれ異なります。
- ビジネスのために学びたい
- 留学のために学びたい
- 海外赴任のために学びたい
- 海外旅行のために学びたい
英会話スクールを選ぶときに、自分の目的にあった授業を提供してくれる英会話スクールを選ぶことが重要です。
- 日常英会話コース
- ビジネス英会話コース
- 留学準備コース
目的別のコースを用意しているスクールが多くあります。
契約前に是非確認してみてください。
チェックポイント②:講師は日本人かそれとも外国人?
日本人の講師から学ぶか、外国人の講師から学ぶか、それぞれメリットとデメリットがあります。
日本人講師から学ぶ
日本人から学ぶ場合のメリットは難しい文法を習得したり、微妙な言い回しのニュアンスを教えてもらえるという点です。
デメリットは日本人同士なので、日本語で会話をすることも多くなってしまい、アウトプットの練習が出来ないこと、リスニングの練習には向かないことなどが挙げられます。
外国人講師から学ぶ
外国人講師から学ぶことのメリットは日本人講師から学ぶ場合のデメリットになる点です。
特に日本語を話さない講師や、レッスン中に日本語を使わない講師の場合は英語だけでレッスンが進みます。
自分の伝えたいことが伝わらず、もどかしい思いもしますが、この思いを何度も乗り越えることで英会話を習得することができます。
学習した内容を実際に会話の中で使ってみて、伝わるのかどうか確認したり、講師の言うことを聞いて理解するなど、リスニングの練習にもなります。
デメリットは英語で授業が進む場合はわからないところをうまく伝えられずに終わってしまったり、細かいところを理解し合えないまま進んでしまうことがある点です。
自分の目的とレベルに合わせて講師を選択する
結論としては、自分の現在のレベルに合わせて講師を選択することです。
英会話を学びたての人は、難しい疑問もあまりないので、耳や口を慣れさせるために外国人講師にレッスンをしてもらった方が良いでしょう。
英会話の学習がある程度進んだ人は、更にレベルを上げるために難しい内容を理解して覚えていく必要があるので、日本人講師にレッスンをしてもらうのがおすすめです。
スクールによっては契約後、ずっと同じ講師がレッスンしてくれるスクールもあります。
希望を出せば変更してもらえるところ、毎回のレッスンごとに講師が異なる場合など、形態は様々です。
自分がどの位の期間、どの内容でレッスンを受けたいのか明確にしてからスクールを決めましょう。
チェックポイント③:教材は何を使っているか
英会話スクールはスクールによって使っている教材が異なります。
規模の大きいスクールは生徒数もそれだけ多いので独自の教材を用意し、生徒の要望により、改善をしているので、充実している場合が多いです。
スクールによっては、市販のものや海外の大学で使われている教材と同じものを使うこともあります。
教材によって自分が習得できる内容も違ってきます。
自分がすでに学習した教材とかぶってしまってはスクールで学ぶ意味もありません。
契約前にどのような教材を使用するのか確認することが大切 です。
チェックポイント④:どのようなレッスン形式か
レッスン形式には
- 1対1のマンツーマンレッスン
- 少人数の複数人
- 大人数の複数人
などの形式があります。
生徒の人数が多くなるに連れて、レッスン料が安くなる仕組みです。
マンツーマンレッスンでは疑問点を好きなときに質問でき、 自分のペースでレッスンを進められます。
ただ、注意したいのは、自分のペースでレッスンが進むため、授業内容を理解しないと次に進まずスピードが遅くなってしまうことです。
また、他の生徒がいない分、ライバル心や他の生徒と一緒に勉強しているという仲間意識はなく、モチベーションが保ちにくいというデメリットもあります。
複数人のレッスンの場合は、自分だけのペースでレッスンが進むわけではないので、レッスンについていこうと、自宅学習を進んで行える傾向にあります。
反対に、デメリットは自分だけではなく、他の生徒もいるため、質問する時間は限られてしまう点です。
社会人向けに週末に集中してレッスンを受けたり、早朝のレッスンを行っているスクールもありますので、自分のレッスンを受けられる時間を把握することも大切です。
チェックポイント⑤:料金システム
料金システムには英会話スクールそれぞれの仕組みがあります。
- 一回ごとにレッスン料を支払う
- 月謝制で、レッスンの日程が決まっている
- 月謝内で受け放題
自分が月に何回ほどのレッスンを受けたいのか明確化し、比較したい英会話スクールの一回あたりのレッスン料の単価を算出しましょう。
- レッスン単価
- レッスンの曜日と時間
- レッスンの内容や進め方
などを確認し、自分にとって最適なスクールを選びましょう。
チェックポイント⑥:サポートはしっかりしているか
英会話スクールのサポートには様々なな種類がありますが、特に注意して確認していただきたいのは、講師以外のスタッフがどのようなサポートをしてくれるかです。
- 講師との相性が良くなかったとき、どのような対処をしてくれるのか
- レッスンを欠席した際の振替はできるのか
- 欠席した日の宿題などの連絡はどのようにしてもらえるのか
- 授業の日程が事前に決まっていない場合、予約システム使いやすさはどうか
サポートが手厚い英会話スクールでは、講師以外のスタッフが学習の進捗などを一緒に考えてくれるスクールもありますが、その分がレッスン料に上乗せされていることもあります。
とくに、モチベーションを保つ自信のない人はサポート内容を詳しく把握することが必要です。
英会話スクールに通う場合の注意点
先の項でお伝えした通り、「英会話スクールに通うだけ」の学習方法はNGです。
そうならないために、英会話スクールに通う場合の注意点を詳しく紹介していきます。
注意点①:英語の基礎を固めてからスタート
英会話スクールへ通う場合は単語学習と中学・高校の文法の学習を行ってから通うようにしましょう。
そうすることで、英会話スクールに通う時間を有意義なものにできます。
独学で基礎学習を行うことは退屈に感じて、なかなか進まないこともありますが、これは語学を習得する人は全員が通る道です。
モチベーションを保つのが難しいと感じる人はどうすればモチベーションを維持することができるのかを事前に探しておきましょう。
注意点②:スクールに頼りきりにならない
英会話スクールに通った場合、スクール以外での自主学習ができないことも多々あります。
スクールに通いたてのときは仕方ないですが、慣れてきたら自分でも学習を進めることが大切です。
学習時間が確保できない人はスキマ時間を上手く活用して、英会話スクール以外で単語を覚えたり、洋楽の映画や英語のニュースを聞くのも良いでしょう。
注意点③:レッスン中は受け身にならない
英会話スクールでのレッスンはなるべく受け身にならず、積極的に行えるかどうかがポイントです。
マンツーマンレッスンなら尚更ですが、進んで質問して、自分の疑問点を解決することで自分の記憶に残りやすくなります。
しかし、ただ聞いているだけでは、時間を無駄にしているのと同じです。
日本人は自分が質問することで、レッスンが止まるのは良くないと思いがちですが、この特徴は日本人だけが持ち合わせているものです。
少しくらい発言や質問をしすぎたかもしれないと感じるくらいが丁度良いと、こころに留めておくと良いですよ。
英会話スクール以外で学ぶ方法
英会話の学習方法で一番一般的なものは英会話スクールですが、他にもおすすめなものがあります。
方法①:オンライン英会話
オンライン英会話は自宅にいながら講師のレッスンを受けられる点が特徴です。
スカイプやスクール独自のアプリで講師と時間を合わせてレッスンを行います。
英会話スクールに通うよりも安い料金で受講でき、レッスンの回数も毎日受けられるスクールが大半です。
デメリットとしては、電波状況に左右されてしまう点と、通学方式の英会話スクールよりも講師の質が落ちてしまう点があります。
そのため、ある程度の基礎学習を行ったあとに受講するのがおすすめです。
ネス英会話ではオンラインレッスンも提供しています。
1回25分の授業を毎日受けることができ、解説がわかりやすくて安心です。
ぜひ試してみてくださいね。
方法②:コーチングスクール
コーチングスクールは英会話の講師の他に専属のプランナーがつき、学習内容を考案し、進捗を確認してくれます。
自分で学習内容を考えるのに自信がない方におすすめです。
料金は英会話スクールよりも高くなりますが、最短で英会話を習得できます。
海外赴任が決まっていて時間のない方や留学が決まっている方に向いている方法です。
方法③:英語アプリ
英会話アプリは何の準備もなく気軽に始められる学習方法です。
料金は有料のものもありますが、無料で試せるものが多くあります。
単語学習や基礎文法に特化したものを使えば、基礎学習もアプリで行えます。
携帯で学習できるため、時間や場所を問わず、移動中やスキマ時間でも行えるメリットが魅力的です。
アプリを使って英会話の学習を体験してみる
英会話の学習を進めてきたけど、初めて英会話スクールに通うときは緊張するし、勇気がいりますよね。
そんな人はまずはアプリで英会話学習を試してみるのがおすすめです。
この項ではおすすめの英会話アプリを紹介します。
おすすめ①:スタディサプリ
英文法やリスニングを強化できるアプリです。
ドラマ仕立てのストーリーから英会話の文法を学んでいきます。
ストーリー中の会話を音声で聞き、文章で確認することでリスニングや文法を学習できる仕組みです。
ストーリーの続きが見たくて、続けられるので学習している感覚がないまま継続できそうですね。
方法②:mikan
東大生が作った語彙力を鍛えるアプリです。
英単語に特化したアプリで、主に英単語の日本訳を4択で答えていきます。
中学や高校で学んだ単語を学び直したい人におすすめです。
通勤時間など、短いスキマ時間でできるので効率よく学習を進めることができます。
方法③:英語物語
英語学習をしながらロールプレイングゲームを進めるゲームアプリです。
小学校英語から大学で学ぶ英単語に対応しています。
ゲーム感覚で英語が学べるので続けていくと知らないうちに英単語を習得できます。
他のユーザーとの対戦やチーム戦などもあり、ゲームアプリさながらの本格タイプです。
方法④:早打ち英文法
英語物語と同じ会社Gakko Net Inc.が開発したアプリ。
中学の英文法に特化した内容で学習していき、文法力を強化します。
短い時間の学習がセットになっているため、スキマ時間で行えます。
中学英語を学び直したい人や、忙しくでなかなか学習できない社会人におすすめです。
方法⑤:duoLingo
ゲーム感覚で英会話を学べるアプリ。
単語やフレーズ、文法などを学習できます。
無料で34時間分の学習ができ、この内容は大学の外国語コース1学期分の相当するという研究結果ができている優れたアプリです。
方法⑥:究極英会話
仕事や試験、生活、旅行など、シーンに分けて学習できます。
3000を超える豊富なフレーズを覚えることができるので、スピーキング能力の向上にも効果的です。
復習を重視した学習方法で、英単語をやフレーズを学習していき、効率的に覚えることができます。
まとめ:まずは基礎学習を行い、少しずつアウトプットしていくことがポイント
今回は社会人が英会話学習を行う際に知っておくべきことについて紹介しました。
英会話を学習するには、まずは英単語と文法の基礎を固めましょう。
地道にインプット作業を繰り返すことでこのあとの学習の進み具合を左右します。
基礎学習である程度のインプットを行ったあとは英会話スクールやオンライン英会話やコーチング、英会話アプリでアウトプット中心の学習をします。
自分がどの位の時間とお金を使えるのか把握して学習する内容を決めていきます。
料金や習得できる内容を細かく把握し、比較することも大切です。
社会人が英会話を学ぶ方法はたくさんありますが、自分に合った内容で無理なく続けられるものを行うことが一番大切です。
ぜひ自分のあった方法で、英会話学習を継続してみてください。